いぶりがっこ
秋田県
- GI産品

独特のうま味と風味
「いぶりがっこ」は秋田の代表的な燻製干しのたくあん漬け。
冬の訪れの早い秋田、特に県内陸南部は、晩秋から冬にかけて日本海の湿気を帯びた西風が奥羽山脈に阻まれることで、降雨と降雪が多くなり、日照時間が短く気温も下がります。
たくあん作りのための天日干し大根が十分乾燥しないまま氷点下になる雪深い環境のため、家の囲炉裏の上で大根を干していて、囲炉裏火の熱と煙で干すことにより、大根の保存性を高め、さらに米ぬかと塩などで漬け込んで水分を取り除くことで、冬を越して食べることができました。
冬季の気温で発酵がゆっくり進み、大根に付いた燻製の香りと漬け材料が融和し、独特のうま味と風味を醸し出します。
この囲炉裏干しのたくあん漬けが「いぶりがっこ」の原型であり、その起源は室町時代ともいわれています。
〈いぶり〉とは〈いぶした〉という意味で、〈がっこ〉とは秋田で〈漬け物〉を意味する方言です。
いぶりがっこは、令和元年(2019年)5月8日に地理的表示(GI)保護制度に登録されました。
農林水産省 GIマークについて